日本一の総長は、本当は私を溺愛している。
いつもみたいに頭を動かすのではなく、



身勝手に、体の思うままに、
拳を振るう。



ガツン!



頭が固いもので殴られよろけ、
血が流れるのが分かる。



関係ない。



近ずいてきた男の顎に拳を叩き込む。



「この!ガキが!!!」



また固いもので殴られるがそのまま殴り返す。



はぁ、はぁ、はぁ、



ダラダラと血が流れる。



全員を倒したというのに気は晴れない。



グラッと体が傾く。



血が、足りない。



寒い。



くそ、



体が動かない。



「おいおい、まじかよ」



誰、だ



聞いたことがある。



「誰だよ、取り引きを邪魔したクソは」



あぁ、これは確実に殺されそうだ。



いいかもしれない。



でも、心残りが1つ。



彼女がこ何度も助けてくれこの命。



彼女に捧げたかった。



彼女に約束したのに



死ぬ時も何もかも、



君に捧げると。



ごめん、



情けなくて



約束を、守れなくて



ごめん。
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