日本一の総長は、本当は私を溺愛している。
「黒田ってさ、」



「そ、東華様の元の姓。」



「敵対って、なんで?」



「単純に東華様に喧嘩売った」



「どんな」



「東華様を通じて桃華を消そうとした。」



無意識にその言葉に力が入る。



殺気を出しすぎたら仲間に小言を
言われる事が目に見えている。



少しだけ息を吐いて殺気を抑える。



いくら桃華の事が俺が気に入らなくても
それを通して害をなそうとしたのは東華様に
対してだ。



それならば壊す理由に十分だ。



「へー、」



悠月の言葉にも怒りが感じられる。



全く、2人して短気なのはやばいな



「まぁ、取り敢えずお前にできることは無い。
お前の母親から情報を引き出せ」



「どんな?」



「俺は今妃瀬組とはあんまり関われない
だから、黒田が妃瀬組に対して
どんな事をしているかを探れ。」



「ふーん、わかった。


でも、あの着物の人とか使えねぇの?」



「東華様が行方不明の時点で音信不通だ。」
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