新婚蜜愛~一途な外科医とお見合い結婚いたします~

「あなたに、非難されても仕方ない付き合いをしていました。とても褒められるものじゃない」

「ええ」

 結愛さんは神妙な面持ちで、私の言葉を待つ。
 私は息を吸い込み、ひと思いに言った。

「自宅に女性を招き入れるほど、真剣な付き合いをして来なかった。その事実を知られたくなかった」

「なんですか、それ……」

 揺れる瞳を見ていられなくて、視線を逸らす。

「軽蔑したらいい、と言ったのを取り消したい。あなたに軽蔑されたら、私は立ち直れない。いや、あなたの気持ちは、あなたの自由だ。私の思い通りになど……」

 トンと軽い衝撃があり、今度は私が目を丸くする番だった。
 彼女が私の体に頭を当て、腕を掴む。

「あなた、は嫌です。結愛と、呼んでください」


 
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