新婚蜜愛~一途な外科医とお見合い結婚いたします~

 私もコーヒーを注文し、それをひと口いただいてから改めて聞いた。

「私を省吾さんに勧めたのは、なにかお考えがおありだったのでしょう?」

 確信めいた質問をすると、中村先生はとぼけてみせた。

「知り合いに素敵な女性がいたので、息子にどうかと思ったまでですよ」

 そんなはずないと、私は中村先生に詰め寄った。
 まさか中村先生に詰め寄る日が来るとは、思わなかった。

「わざわざ私でなくとも良かったですよね。彼の周りには、他にもたくさん素敵な女性はいらっしゃったはずです」

 私の指摘に中村先生は笑う。

「結愛さん。あなただから良かったのですよ」

「それは、私が中村先生をお慕いしていたからですか」

 動きを止めた中村先生がなにか考えた後に、感心したように言った。

「気付いていらしたんですね」

「やっぱり」


< 110 / 229 >

この作品をシェア

pagetop