ねこねこ幼女の愛情ごはん~異世界でもふもふ達に料理を作ります!~
 やがて、ギルバートを充分モフったエリナは、羨ましそうなルディの手で元の椅子に座らされた。

「そういえば、ルディさんの本名は、カルディフェンさんっていうんですね。わたし、全然知らなかったです」

 エリナはこてんと首を傾げて言った。

 身分の上下のない日本から来たエリナは、名前の最後に『スカイヴェン』という国名と同じ姓がつくことの意味など考えていない。そのため、さっきからミメットが赤くなったり青くなったりしている原因もわからないのであった。

 ハンバーグを堪能して「うん、今日の料理も最高に美味しかったな。偉いぞ、エリナ」と言って、お兄さん代わりだかお父さん代わりだかわからない微妙な立ち位置のルディは、子猫の頭をくりくり撫でてから言った。

「そうだ。エリナに言ってなかったが、俺の名前は、正式には『カルディフェン・ラーダ・スカイヴェン』というんだ。まあ、長すぎるから普段は通称で済ませているんだがな」

「わあ、長ーいお名前は、カッコいいです」
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