身代わり王女の禁断の恋
私は不安に思いながら、そっと顔を上げた。

そこには優しい瞳で私を見つめる愛しい人の姿があった。

「クリス、改めて言うよ。
結婚しよう。」

「………はい。」

嬉しい…

アルフ… 大好き…

私はアルフの胸に再び頬を押し当てた。

アルフの鼓動が伝わる。

速い鼓動。

アルフがドキドキしてくれてる。

私だけじゃない…

私はしばらくその温もりを感じていた。



あ、でも…

「あの… 」

不安になった私は再び顔を上げた。

「アルフは、王位を継ぐの?」

アルフは困った顔をした。

「んー、そんなつもりは全然ないんだけど、
フルーナは言い出したら聞かないところが
あるからなぁ。」
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