身代わり王女の禁断の恋
そうだ…

アルフとは、王女として出会い、最初から身分も立場も関係なく惹かれたから、アルフのもとへ行きたいと願っていたけれど、本来の私は、声を掛けることすら叶わない程の身分の開きがあるんだ。

「私は、若き頃、身分違いの恋をしました。
情熱的な彼の言葉を信じて、一度は婚約も
しました。
けれども、結局は周囲の理解を得ることは
出来ず、仲を引き裂かれました。
世の中とは、そういうものです。
あなた様がいくら望んでも、超えられない
壁が存在するんです。
あなた様が愛して止まない方は、王弟殿下
でございます。
万が一、王女殿下がこのまま目を冷ますこと
なくお亡くなりになるような事があれば… 」

ユリアは鋭い視線を私に投げかけた。

「何年かのちに、国王陛下におなりあそばす
お方でございます。
あなた様は、自ら王妃陛下におなりになる
お覚悟はございますか?」

考えてもみなかった。

王女殿下がこのまま目覚めなければ、無理矢理結婚させられるんじゃないかという恐怖はあったけれど、それが王位に関わるものだとは思ってもみなかった。

王女殿下が目覚めなければ…

意に沿わず、どこかの王子と結婚をさせられた場合、私は偽りの女王になる。

願い通りアルフと結婚できれば、王妃になる。

どちらも私の身分からすれば、あり得ない事。
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