君の隣でみる夢
「可愛い娘が・・多くを失って・・・やっとつなげた命に・・・」
柚葉の父は涙で言葉に詰まる。
「親として・・・君に娘のそばにいてほしいと願ったら・・・娘は怒るだろうか・・・」
やっと言葉にした柚葉の父。永遠は目を真っ赤にしながら答える。


「娘さんの時間を僕にください。僕に、娘さんの隣にいさせてください。」
そう言って頭を下げる永遠に柚葉の両親は涙を次々に流す。

「君の人生、それでいいのか?」
「柚葉はまた、、、永遠君を忘れてしまうかもしれないわよ?」
柚葉の両親の言葉に永遠は精一杯微笑んだ。
「彼女が俺を忘れたら、また新しい思い出をたくさん作ります。彼女が笑顔を忘れたら、俺がその分笑います。彼女が俺を忘れていても、俺は彼女との時間を覚えています。彼女の記憶の代わりに、僕が覚えています。」
その言葉に柚葉の父は頷いた。
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