キンダーガーテン五      ~ここが居場所~
「………………どうぞ。」

さっきの恥ずかしさに

そっと麦茶を出して………俯く。

「しっかし…………。」

そう言ってクスクス笑うお兄ちゃん。

「まったく。
あの悠人が……………」って、こちらもクスクス。

えっ?

悠君??

唯の行動に笑われてるって思ってたけど………

違う??

キョトンとしてたら。

チッ!って舌打ちをした後。

「……………………………あの。
唯…………。
えっと………………。」とモジモジ。

??

もしかして……………

『ごめんね』って、言いにくい?

だったら…………。

「「あの。」」

「「えっ?!」」

「「ごめん。」」

何を言っても、重なる二人に………

「ぷっ!!
どんだけ仲良しなんだよ~!」とお兄ちゃんにも笑われて。

「まぁ、ここは悠人が先かな。
お前がちゃんと言え。」って叔父さんにも促され

悠君が………話し始めた。

「唯………
ごめんな。
この間、電話でも言ったけど……………。
俺の未熟さで………傷つけた。
この2週間、自分なりに色々考えて………………。」

そう言うと、ゴクリと唾をのむ。

……………………もしかして………

別れる?

お兄ちゃんと叔父さんがいるのも………………

そのせい??

急に不安になり………

止まっていた涙が溢れる。

「「「えっ!!」」」

3人の視線が唯に注がれる中。

「別れるのは…………嫌……………。」と言うと。

「えっ!
別れる??」

「唯ちゃん、違う違う違う…………。」

「待って待って。
悠人、早く続きを話せ!!」と………。

違う………??
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