キンダーガーテン五      ~ここが居場所~
「やっと笑顔が見れましたね。
奥様、旦那様がいらっしゃらなくて淋しかったみたいですよ。
では、今度こそ………素敵な時間にしましょうね。」と

悠君の後ろから来た佐々木さんに笑われた。

「あっ……………。」

自分では意識してなかったし

ドレスを選んだり、メイクしてもらって楽しかったはずなのに。

悠君と別れて過ごす時間は、やっぱり不安だったみたい。

「では、あちらの扉から入場して撮影しますので。
少しお二人でゆっくりしながらお越しください。
旦那様。
奥様のドレスの感想も言ってあげて下さいね!
では、あちらに先に行ってます。」

そういうと、ニッコリ笑ってさっさと進んで行っちゃった。

「優しい人で良かったな?
アンケートは、オール5で書いて良いね。」

佐々木さんの機転で、不安を笑顔に変えてもらった。

悠君もそう感じたみたい。

悠君に支えられて立ち上がると。

「………………綺麗だ。
ホントに…………結婚したんだって………実感した。
唯…………。
ありがとう。
俺のために着てくれてるって思うと…………泣きそう。」って。

「唯こそ…………ありがとう。
一年前のやり直しって思ってこの旅行に来たのに…………。
ホントに新婚旅行にしてくれて…………。
お姫様のドレスまで……………。
悠……………君…………ふぇ…………うっ…………」

涙の溜まった瞳を、慌てて押さえて。

「ちょっ………ちょっと!!
ストップストップストップ!!!!
ホントに泣いたらダメ。
化粧がぁ。」って。
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