キンダーガーテン五      ~ここが居場所~
「姫のバージンは、守られたのかぁ~」

「もぅ一生このままで良くない?」

「そうそう!
唯ちゃんの旦那の地位を射止めたんだから、十分でしょ。」って

最後まで悠君をからかって

怒濤の1日が終わった。




「ふぅ~
お疲れさん。
こっちにおいで。」

夕ごはんの片付けを一緒に済ませて

お風呂から上がった唯を、ソファーに座る自分の膝に乗っけた。

「髪がまだだから……。」

ちょっと待ってっていう唯をソファーに座らせて

最近定番になりつつある美容師さんに変身した。

「お客様、熱くないですか?」

器用に手を動かしながら質問する悠君に。

「悠君だと、気持ちよくて寝ちゃうから………
今日は自分でするよ。」と断る。

だって………

大きな男の人の手で、優しくヨシヨシされながら乾かすと。

温かさにも相まって………うとうとしてしまう。

ほら……………

そう言ってる側から……………………


……………………………………………。

「唯~
唯ちゃ~ん
唯……………。」

返事を返したいのに…………

口を開けることさえ、億劫になってる……………。

あっ、ドライヤーが止まった。

……………………フフッ…………抱っこしてくれた……………。

「こらっ。
起きてるだろう。」

う~ん。

起きてる…………のかなぁ~?

クスクス……フフッ…………。

気持ちよくて………眠いのに…………笑っちゃう。
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