キンダーガーテン五      ~ここが居場所~
えっ!!

今『唯ちゃんに流された』って…………言った??

「………………言った。」

あっ………また。

「えっ?
どういう事??」

抱かれたまま、顔を上に向けると。

「ちょっと一回座ろうか。」って言うと

唯の手を引いてソファーに移動する。

「ここに座ってて。
落ち着くように、ジュース持ってくるけど………。
ミルクティーとカルピス、どっちが良い?」

然り気無い悠君の優しさだけど…………

唯には『カルピス』って言葉が……引っ掛かった。

「…………………ミルクティー。」

「オッケー。」

ニッコリ笑って取りに行って、自分のコーヒーと一緒に持って来てくれた。

ポスッ。

いつもは、必ずって言っていい程

ソファーに座ると唯を膝に乗せる悠君が………

敢えて、昨日の夜のように隣に座った。

「昨日のこと…………覚えてない?」

昨日………………。

多分、アルコールを飲んでからのことだよね?

「だったら…………これだと?」と言って

唯の頭を引き寄せて、悠君にすがらせる。

悠君の右肩に頭を預けると…………

「それで、昨日は何を悩んでた?」って……………。

悩んでた事??

う~ん。

昨日は、悠と三人でドッグランに行って

ドッグカフェでお昼を食べて…………。

『今度はパールも一緒に来よう』って言ってもらったら

子供もいたらもっと幸せだなって思って……………。

エッチと赤ちゃんと………エッチが嫌じゃないの?って事と…………。

色々考えてグルグルしてたら………

悠君の『純粋で真っ直ぐ』って言葉を思い出して………嫌われる!って焦って……………。
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