放課後の続き

本音

「春人さん!
次は、あっちに乗ろう!!」

「桜と玲奈だぁ~
ヤッホー!!」とおおはしゃぎ。

誠次の事は、思い出してないな。

………………と思ったのもつかの間。

観覧車に乗って、少しのんびりすると…………

急に黙り込んでしまった。

「………………………疲れた?」

一応、そう声をかけたが………

内心は、観覧車に誠次との思い出があるのかとヒヤヒヤしていたら。

「ううん。
……………今朝、起きるのが遅かったでしょう?
実はね。」と

俺の心配事とは別な事を、悩んでいたらしい。

「…………………玲奈って……………フィアンセがいるらしいの。
相手は、小学生だって。
だからね、自分から好きにならないようにしてるって……言ってた。
でもね。
好きな気持ちに、ブレーキはかけれないでしょ?
恋がしたいから………『デートしよう』って言ったんだって思うの。
だからね。
勝手な事は、言えないけど………
玲奈が幸せだって思う時間を………過ごして欲しいの。
私は………。
誠ちゃんと結婚できないし、失恋した時は悲しかったけど。
誠ちゃんを好きになった事は………後悔してないの。
誠ちゃんがいるから………頑張れたし、幸せだったもん。」

そこまで話すと、1度窓の外を見て。
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