【全巻完結】愛は惜しみなく与う①
「ちょ、あたしの勝ちやろ!」
「お前がおとなしくズボン履いてたら、俺は負けてない」
「それを負け惜しみゆうんや!ズボン履いててもあんた油断させる方法いくらでもあるわ!」
……それはそれで気になる
まぁ、久しぶりじゃないかな?こんなに烈火全員で笑いあったのは
やっぱり、、いい方向に向かいそうだな
「朔?あの女…すごいな」
響は少し目を輝かせていた。女とか関係なく、すごい!そう言っていた。
新は心底、手合わせの相手にならなくてよかったと思うと言っていた。
そりゃおれも思った
慧は強い美少女ってグッとくるねー
と訳のわからないことを言っていたが…
周りを見ても、杏の烈火入りを否定する奴はいなさそうだった。むしろ喧嘩を教えてほしいなど、いい意味でざわついている。
「はぁ、朔。そろそろ締めるか」
少し疲労感マックスの泉がフラフラとこちらへくる。おもしろ…
その後ろを、あたしが勝ったで!と満面の笑みでピョコピョコ杏は歩いている
いいんじゃねーの?
心配することないな。
-------