【全巻完結】愛は惜しみなく与う①
父さんは駐輪場のライトで男の髪が光って金髪に見えたらしい。
本当に紛らわしい!!!
昨日も同じ駐輪場でカツアゲされて、その時に、さっきの金髪の人が道路を挟んだ所に居たらしい。ただ金髪の人は、何かを探しているのか、キョロキョロと走ってきて、パッと一瞬の父さんを見たらしい
その一瞬で状況がわかるとは思えないが…
でも、金髪の人は、次の日の今日。黒髪の男から取り返してくれた。後味悪いから。そう言ったが、普通はそんな面倒なことしない
見ず知らずの人のカツアゲなんて、関わりたくないもんだ
「かっこいいなー!」
俺もあんな強くなれたらいいな
「彼、烈火って言うチームに入ってるらしいよ?」
「へ?」
「父さん詳しくないけど、カツアゲしてきた男が、なんで烈火の総長がお前の物を取り返しにくるんだよ!って父さん怒られたから」
流石の俺も知っている
烈火はこの辺りで大きな暴走族のチームだ
その総長がさっきの人?
暴走族って、あの…喧嘩ばっかして、怖い人たちのことだろ?
「偏見は怖いね。彼はとても優しくて温かい人なのに」
そう呟いた父さんを俺は今も覚えている