宇宙で一番☆幸せな政略結婚

 雪森宗一郎(ゆきもり・そういちろう)58歳、弁護士。

 大手事務所を経営しているやり手の弁護士で、アメリカにも支社をもっている年収10憶以上は稼いでいて、かなりの資産家である。

 杉森家のような財閥ではないが、代々弁護士で築いてきた資産は総額8000億以上ではないかと言われるくらいである。

 お金持ちでも気取る事がなく、庶民の味方で、主に企業弁護士を請け負っている。

 企業だけでなく病院や学校の顧問弁護士も請け負っているため、経営は安泰している。



 宗一郎は23歳で弁護士になり、そこから修業して30歳で独立。

 一度結婚したが10年で死別していて、その後2年後に子供の為に再婚している。

 再婚してからはますます忙しくなり、日本とアメリカを行き来している。


 そんな宗一郎と竜太が会うのは、15年ぶりである。



 お互い年老いたが、昔のまま本音を語りあえる。



 竜太は宗一郎に会社に来てもらった。


「わざわざ来てもらって、すまんな」

「いや、何だか深刻そうだから。それで、刑事事件になると、僕にはあまり口出しできない所もあるよ。僕はあくまでも弁護専門だから」

「それ分かっている。君に頼みたいのは、その・・・言いにくいのだが、金銭面ことだ。我が社は10憶の負債を抱え、大変な状態になっている。それを補うために、融資を頼みたいのだが」


 宗一郎は一瞬きょんとなった。

 だが、すぐさま笑顔になり。

「そうゆう事なら、全然構わないよ。10憶の負債なら、50憶あれば十分足りるよね? 」

「ああ、そんなにあればかなり余裕が出る」

「そっか。それなら、僕の条件を飲んでくれるならすぐにでも融資するよ」

「本当か? 」

「ああ、親友の為だからね」


 竜太は安堵な笑みを浮かべた。


「それで、君の条件とはなんだ? 」

「うん。条件は、僕の娘をお嫁にもらってほしいって事だよ」

「はぁ? 」


 竜太はきょんとした目で宗一郎を見た。


 宗一郎はニコッと笑った。

「君には、たしかまだ独身の息子さんがいるだろう? その息子さんのお嫁さんに、もらってくれればいいだけだよ」

「あ、ああ。そうゆう事なら・・・。全く構わないが」


「そっか、じゃあ決まりだね」

「ああ。では、いつ顔合わせをすればいい? 」


 宗一郎はちょっとだげ考え込んだ。

「そうだね。僕の条件の中には、もう一つあるんだけど、いいかな? 」

「なんだ? 」

「うん。娘には結婚式まで、絶対に会わない事。勿論、写真も見せないし、娘の詳しい情報も最小限にしか教えない事だよ」

「なんだ? それは、それではどんな人なのか、解らないじゃないか! 」

「だって、結婚するって決めたなら。相手がどんな人でも、ちゃんと受け入れられるだろう? 」

「顔も解らない、会う事もしなければ決めれるわけないと・・・」

「ふーん。じゃあ、融資の話しは、白紙にしようか? 僕の条件、飲んでもらえないんだし」

「おい・・・。君は、相変わらず意地悪だな」


 宗一郎は少し悪戯気な笑みを浮かべた。
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