宇宙で一番☆幸せな政略結婚
「僕だって、必死なんだ。・・・娘を幸せにしてあげたくてね。・・・」
そう答える総一郎は、どこか辛そうな目をしたのを竜太は見た。
「妻が亡くなって、娘はずっと僕を支えてくれていたよ。きっと、こんなに仕事で飛び回っているからさっ、僕に助けて欲しくても助けてもらえない事って沢山あったんじゃないかって思うよ。それでもさ、いつも僕には笑顔しか見せてくれないから。色々気づかなくてね。娘が11歳の時、再婚したけど。再婚相手は娘の実の母親じゃないし、相手にも連れ子がいたからね。遊びたくて、甘えたいときを、僕は何もできなくて後悔してもしきれないくだいだよ。せめて結婚くらい、幸せな結婚をさせてあげたいって僕の親心だ」
なんとなくだが、竜太には宗一郎の気持ちが伝わってきた。
「そうか。それなら、その条件をのむことにするよ。君が悪人だなんて思っていない。君の娘さんだ、きっと立派な人だと思う」
「有難う、そう言ってもらえると嬉しいよ。あ! 顔の事なら、全く気にすることはないよ。僕とよく似ているから、僕を見ていれば判るだろう? それに、亡くなった妻の事は君も良く知っているし、妻の顔だって知っているじゃないか。僕と、妻の子供だから決してブサイクじゃないから心配しないでよっ」
と、言うわけで50億融資する条件で、竜太は聖竜の結婚相手を決めてしまった。
融資と言っても結納金として、宗一郎は竜太に50億渡すと言った。
税金の関係もあるので、融資という形で返済してもらうと言うことにしたのだが、実質返済してもそのお金は竜太に戻る事になっている。
と、いうわけで50億を渡す政略結婚が決まってしまった。
勤務が終わった後、聖竜は会長室に呼び出された。
竜太から突然伝えられた結婚の話に、聖竜は特に驚く顔はしなかった。
「ふーん、そうなんだ。別に構わないよ。それで、会社も父さんも助かるんだろう? 」
条件を全て聞かされた結婚を、聖竜はすんなりと承諾した。