宇宙で一番☆幸せな政略結婚
 
「良かった、お父さんとお母さん、喜んでくれて」

「ああ、ちゃんと正直に言えば。別に、何も問題は起こらないよ」


 リビングのソファーに座って、一息つく聖竜。


「あの、聞いてもいい? 」

「ん? なんだ? 」

「2ヶ月で、どうやって50憶も稼いだの? 」

「ああ、それね。まぁ、50憶もらっても、全部使っていたわけじゃないから。40憶は残っていた。そこに俺がずっと貯金していたお金を足して、45憶にしたんだ」」

「5億も貯金していたの? 」

「俺は高校生の時から、バイトしてたから。バイトって言っても、俺はSEの仕事をマスターしてたから、1件頼まれれば10万単位のお金はもらえていたからな。休みの日は5件回れば50万。夏休みなんて、言えない程稼げたよ。大学を卒業するときは、もう3憶近くは貯金できていた。あとはずっと、仕事で稼いだお金を貯金していて。持っていた車を売ったくらいかな。それから、親戚が協力してくれて。コンサルの仕事や、ホームページ作成などなどで、単価の高い仕事を回してくれて。なんとか3憶稼げたからな」


 あるとは信じられない顔をしていた。

 だからなのか、いつも殆ど聖竜が家にいなかったのは・・・。


「でももう心配するな。そんな無茶な事はしないから、ちゃんと護るべき大切な奥さんがいて、産まれてくる子供もいるんだ。あるとのお父さん、返した50憶から少しだけ譲ってくれているから」

「うん・・・」

 あるとは素直に答えた。

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