たったひとこと
「おはよ!」

制服に着替えた二人はまたも、玄関先で出会った。

「さっき言ったけど。」

挨拶をした直希に陽菜がかえす。

「機嫌悪いのかよ?」

直希が聞く。

「普通。」

陽菜が答える。

「あっそ。」

直希が言う。

「あっ、竜ちゃん。」

陽菜が言う。

2人に気づいた竜之介が言う。

「おはよう。」

陽菜と竜之介が歩き始める。


「…はやく!行くよ?」

振り返った陽菜が直希に言う。

「直希君、行くよ!」

振り返った竜之介が直希に言う。


「おぅ。」

直希は一言そう言うと、先々歩く陽菜の後ろを竜之介と2人、並んで歩いた。
< 24 / 59 >

この作品をシェア

pagetop