5分以内で読めるショート・ホラー集
そのとき、携帯に一通の通知が来た。
「囲い込み」を一緒にしたメンバーの一人からだ。

『ねえ、聞いた?
マリナ、あのあと、学校の屋上から自殺したらしいよ……。
部活終わりの男子が6時くらいに見つけたんだって……』


マリナが、自殺?

すうーっ、と血の気が引いた。
お腹の奥に冷たい感触が走る。

あの、あと?
つまり、囲い込みのあとってこと?

いや、そんなはずない。

あのあと私たちはぶらぶら歩いて、ファミレスでだべって、写真を撮ったときには夜8時も近かったはずだ。
そんときの写真に、マリナは写っているのだ。

友達は、私を驚かせようとしているのだろうか。
だとしたら、なんと嫌な冗談だろうか。

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