幻想ウエディング~人魚姫には王子様の甘いキスを~
失踪ー蒼斗sideー
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桐生邸。

俺は桜の残した置手紙とベットの下に隠されていたアタッシュケースを持って、お爺様の元に足を運んだ。

「これはお爺様が置いていった物ですね」

とお爺様にアタッシュケースを返した。

「その顔を見ると桜さんは姿を消したようだな…」

「俺はお爺様や父さん達が反対しようが…桜とは別れません…」
「蒼斗お前は世間を知らなさすぎる…」

お爺様は俺に向かって呆れた声を出す。

「桐生会長だって…蒼斗が桜さんを本当に愛してる事を理解しているでしょ?」

お爺様に用があって付いて来た紡さんが口を開いた。

「・・・紡君は蒼斗の味方なのか…」

「蒼斗は俺の大切な部下です。とりあえず、蒼斗…桐生会長に言いたい事は言ったよな」
「はい」

「じゃ次は俺の番だな。桐生会長…『王龍』が根城にしている『ビクトリータワー』の見取り図を俺に下さい」

「『ビクトリータワー』!?見取り図を貰って何をする気だ?」

「夢街に侵入します。槇村先生が拉致られた場所は夢街だと思われます」

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