復讐寮~罰ゲーム~
それはいつもの日常だった。


寮内で生徒たちは好き勝手にさわぎ、寮母の言うことなんて少しも聞かない。


消灯時間が過ぎてもそれを守っている生徒は1人もいなかった。


騒がしい寮内で、寮母だけ時間を守って自分の部屋へと戻って行くのが日常だった。


寮母は頭から布団をかぶり、すべての音を遮断する。


バカな生徒たちの騒ぎ声や、バカな生徒たちの笑い声を、聞かないふりをする。


時折怒りが爆発しそうになる時がある。


調子に乗っている若者たちを、1人ずつ殴ってしまいたい時もある。


でも、それをやったら自分はおしまいだ。


学校内だけは生活態度のいい生徒たちを、他の先生は信用しきっている。


自分が生徒を殴れば、大問題として取り上げられるだろう。


解雇ならまだいい。


最悪、暴行容疑で逮捕される可能性だってある。


生徒がどれだけバカでも、自分は耐えなければならない……。
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