復讐寮~罰ゲーム~
「いいじゃん亜沙美、手伝ってよ」


「嫌だよ! あたしは当番じゃないんだから」


瞳からのお願いも簡単に突っぱねてしまっている。


本当に、寮内の雑用等が大嫌いな性格をしている。


「そこまで言い返す元気があるなら、今日は熱もないみたいだね」


亜沙美の様子を見て南が言う。


亜沙美は軽く舌打ちをして南を睨み付けた。


「ごめん、黙ってたんだけどあたし感染症の皮膚炎なの」


「え?」


南が目を丸くして亜沙美へ聞き返す。


「お風呂掃除を断っていたのは、みんなに感染させちゃうから」


その説明に南は眉を寄せて「それなら、どうしていつも3人でお風呂に入ってたの? 友達に感染するでしょ?」と言った。


亜沙美はあたしと瞳へ視線を向けて「大丈夫。2人は、後から薬をあげてるから」と、説明した。


その言葉の瞬間、あたしはプッと噴き出していた。


瞳も必死で笑うのを我慢している。

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