愛してると3回言って
「本気の本気で楠木さんのこと考えてみたら?」

「またそれ?」

「【責任を取る】ってさ、そう簡単に言える言葉じゃないよ。あの人はあの人なりに色々と考えていたんだと思うよ」

「そうかもしれないけど……」

「柊佳の気持ちも話してみたらいいじゃん。受け入れてくれない人だったら、そこで切り捨てちゃえばいいし、もしかしたら柊佳のことわかってくれるかもしれないじゃない」

「……」


うんとは言えなかった。

彼がもしも私のことを何も思っていないことや私の考えを否定されたら。

そう思うと何も言えなかった。
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