愛してると3回言って
食事を行くかはとりあえず保留にして、次は夏子の話を聞く。

旦那がどうとか、子供がめちゃくちゃ可愛いとか。

子供の話がほとんどではあったが、聞いていてほほえましかった。


例えば、子供がおもちゃで遊んでいたのに急に飽きたのか、おもちゃをそこら辺放り投げたと。

その数が10を超えるらしく、「将来遊び人にならないか心配」と夫婦2人で悩んだり。

少しずつ大きくなってそこら辺を動き回るようになった子供が、机に頭をぶつけて泣いていた。

それを見て夏子まで涙を流す。

そしてその夏子を見て旦那がなだめるなどといった出来事があったらしい。


「あの時は本当に焦ったよ。子供が痛さで泣いているんだけど、それを見て私もなんだか泣けてきて」


何度か子供に会ったことあるが、好奇心旺盛でわんぱくな子という印象だ。


「どっちが子供かわからないね」

「それ旦那にも言われた!」

「多分私でも言うと思う」

「もう!……ねえ柊佳」


ワイワイと話していた場の空気がふと変わる。
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