愛してると3回言って
頭のところまで布団をかぶっていて誰だか分からないが、誰かが隣で寝ていることは把握する。

とりあえず、起こそう。

手を伸ばして寝ている誰かを揺すぶろうとした時に、体に違和感を感じた。

なんだかやけにスースーする。

肌にこすれる感触がやけに鮮明でリアルというか、まるで直で触れているような。

でもその違和感の理由はすぐに分かった。


「……っ!?服、着っ!?」


私の身は何一つとして布をまとっていなかった。

サーっと血の気が引く。

この状況。

そして隣には誰かが寝ている。

もしかして……。

でも、まだ決めつけるのは早い。

服を身に着けてないからと言って、未遂の可能性もあるし。

だからこそ、未遂でも未遂じゃなくても隣に寝ている人を確かめなくては。

恐る恐る布団をめくる。

後ろ姿だが、髪は茶色の短髪。

もう少しだけめくってみる。

肩幅が広い。これは明らかに【男】だ。

隣に寝ているのが【男】だと認識した瞬間、動機が激しく騒ぎ出した。

今までこんな状況になったことないし、何より私には守りたいものがある。

寝ている男性の肩のあたりまで布団をめくっていたが、信じたくない光景に手が止まった。
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