愛してると3回言って
『柊佳の気持ちも話してみたらいいじゃん』


そうだよ。

まず私の気持ちを話すことから始めてみたらいいんだ。

せっかく楠木さんは私を知ろうとしてくれている。

理解したいと思ってくれている。

もしここで理解を得られなかったらお断りすればいい。

あれは、一番大切な部分だから私自身譲れない。

じゃあもし理解を得られたら?

そしたら私はどうするの?


「あ、の……」


どうしたいのか自分自身の中で答えが出る前に、自然と口が開く。

もう、その時の自分の気持ちに任せよう。

結局ずっと悩んでいたって答えは出てこない。

その場面になってから初めて自分の中で本当の答えが出る気がした。
< 40 / 62 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop