愛してると3回言って
はずだったんだけど……この状況は。


「どした?」


私の異変に気づいたのか、楠木さんは自分の体を起こしながら様子を伺う。

彼は上半身裸だった。

「……っ!!」

なんで裸なの!?

そう思っても口には出せない。

下は布団で見えないから分からないけど、やっぱりこの状況絶対におかしい。


「あ、あの。楠木さん。私……」

「ん?」


彼はそっと私の髪に触れる。

その優しい手つきに距離が近いことを認識し、さらにバクバクと心臓の音を鳴らした。

無理だよ!

なんでこんなに近いの!

というか、何がどうしてこうなった!
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