アスペルガー症候群のトリマー
コミュニケーションの苦悩
アスペルガー症候群を持つ私は
家族と会話をする時もなかなか言葉のキャッチボールが出来ません。
その度に両親は「その返し方じゃなくてこう言った方が会話が続くよ?」と的確なアドバイスをくれて訓練してくれます。
私がなかなか納得出来なくて「なんで?」とか「そうじゃなくて!」と
イライラしてぶつかる事も多く
その度にお父さんは何時間でも話し合いを設けてくれます。
お互いが思っている事が噛み合って納得して理解ができるまで話してくれます。
お父さんだけじゃなくて特に男性に不安感と少し恐怖心がある私は、
お母さんとお父さんが再婚してからもなかなか慣れなくて、
お父さんに言われた事に心の中では対抗できるのに口では「…分かった。」「できる」と言って従ってました。
他の兄弟は言い返したりできるのに
自分は喉から思っている言葉が詰まって出てこなくなる事にも悩んでました。
それでもお父さんはその事を知っていながらずっと同じように接してきました。
その甲斐あってか、最近では冗談がいい合える程になり
笑って言い返したり思っている事をスっと言える事も増えました。
毎日の積み重ねでコミュニケーションの幅が増えました。
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コミュニケーションをとる上でよく
「目を見て話しなさい」と言われますが、
私はそれが出来ません。
無意識に手元を見て会話をしてしまいます。
相手を全く見ることも出来ない事もありました。
トリマーをすると言うことはお客さんと話さない訳にはいきません。
顔が見れないと言うことはお客さんの顔を覚えられません。
目を見ると言う事はどうしても克服したいことの1つでした。
何度目を見ようと努力してもストレスからチック症(瞬き)が増えて、
肩から上を見るのが怖くなりました。
そんな時(別に目じゃなくても良くない?)
相手が目を合わせてるって感じる位置に視線を持って行けばいいと思い付いて、
相手の鼻先を見るようにしました。
そしたらお母さんが「最近ちゃんとこっち見てくれるね。」と言ってくれたので
「目合って会話出来てるでしょ?」と確認しました。
身長の低い私は殆どの人を見上げて会話をするので、
鼻先でも視線があってると思って貰える事を実感しました。
この事に気づいてからは、
お客さんと話す時も恐怖心や緊張感が緩和されました。