泣いた、緋鬼
第5章 会いたい

*side 未菜

「未菜、どうしてこんなことになってるか、説明してもらえる?」

電気が着いた明るい病室で、母が静かに私に問いかけた。

穏やかな物言いだけれど、実質、すごく怒ってる。

理由は1つ。

私が勝手に心電図を外してしまったからだ。

「ごめんなさい…。トイレに行きたくて…」

「トイレに行くときは、看護師さん呼んでからにしてって言ってるでしょ?」

母はため息をはいて頭を抱えた。






「今までこんなこと無かったのに…。―――もしかして、会ったの?彼に」






母が用心深く私を見てくる。

軽く息をはいて、私は話す。






「――そう。今日会いに来てくれたの。それで、「好き」って言ってくれて…。私達両想いなの」





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