敏腕社長は哀しき音色に恋をする 【番外編 完】
任せてしまっていいのか……少し戸惑っていたら、恭介さんが更に衝撃的なことを言った。

「華、引っ越しは任せておいて、今日はこの後、華のご両親に会いに行くよ」

「えっ……」

「早く結婚の許可をもらいたいからね。それに、ご両親にももう約束を取り付けてあるし」

さすが敏腕社長と言われるだけあって、仕事が早い。
私はもう、ただただ京介さんに従うだけだ。


言われるまま、恭介さんの運転で実家に向かった。
実家に帰るのは、すごく久しぶりだ。



チャイムをならすと、母が出迎えてくれた。

「いらっしゃい須藤さん。華もおかえり。
さあ、入って。お父さんも待ってるわ」

「ただいま、お母さん」

「おじゃまします」

リビングへ行くと、父だけでなく姉夫婦も待っていた。

「お姉ちゃん、久しぶり。洋太さんも、お久しぶりです」

洋太さんは、姉の旦那さんだ。

「華ちゃん、久しぶりだね」

「本当、華ったらなかなか実家に帰らないんだから」

姉の言葉に、曖昧な笑みを返した。


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