敏腕社長は哀しき音色に恋をする 【番外編 完】
「神崎さん、ピアノを弾くようになりましたね」

「羽山先生、私、ピアノを弾く楽しさを思い出しました」

「それは良かったです。弾きたい曲があったら言ってくださいね。楽譜を用意しますから」

「ありがとうございます」

「今度また、私にも聴かせてくださいね」

「とても先生に聴いてもらうレベルではないのですが……」

「今のままの神崎さんの演奏でいいんですよ。そうだ、今度連弾でもしましょうか?」

「わあ、楽しみです」


こうして私は、行ける限り先生のスタジオへ行き、ピアノを弾くようになった。








< 20 / 126 >

この作品をシェア

pagetop