真実の愛
「一人にしないで…」

あれから僕たちは
何を信じてきただろう
あの日 君を初めて見つけた日から
不思議なほどに惹かれ合ったね

無邪気な笑顔で話しかけてくる
照れると赤らむ頬が可愛らしかった
怒るとぷっと膨れる顔も可愛かった
君が僕の全てだった

守ってあげたくなる細いしなやかな身体
とても繊細でナイーブな心
綺麗に伸びた指先 
全てが僕の宝物だった

君はいつも僕を愛してくれた
ありのままのキモチ 隠さずに
ありのままの君 変わらぬ笑顔
想いのたけをぶつける君
そんな君が愛しかった

僕の手を握ったまま 静かに瞳閉じた
涙色に染まる夕焼けの空
まだ感じる君の温もり
目の前の君の姿を
受け入れられない僕
涙で君が見えないよ…

いつも不安だった
あと どれくらいそばにいれる
あと どれくらい愛してくれる
あと どれくらい生きていれるの
あと どれくらい愛し合える
いつも問いかけてた

もっと 君と一緒にいたかった
もっと 君を愛してあげればよかった
もっと そばにいてあげればよかった
後悔と悔しさでいっぱいの胸

冷たい手を握りながら思い出が蘇る
君といた時間 愛し合っていた時間
喧嘩して泣かしてしまった夜
二人で紡いでいた時間
一緒に笑い合ってた時間
君と出逢ったキセキ…
すべてが蘇る

もう 僕のそばに君はいない
君に会いたい
もう一度この手で君を抱きしめたい
その綺麗な唇に触れていたい
もう一度君の温もりを感じさせて
もう一度僕のために笑って…
僕を一人にしないで…
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