セカンドラブは魔法の味

「嫌ねぇ、そんな顔で先生と知り合いなんて信じられないわ。まるで犯罪者みたいな顔しちゃって、先生の家のお墓に手を合わせるなんて、ちょっと身の丈考えたら? 」


 心優は何も言わず、視線を落とした。


「ひょっとして、貴女も先生の事狙っているの? 」

 
 呆れた目をして、心優は何も答えなかった。


「違うわよね? 貴女みたいな醜い人、先生には逆立ちしたって釣り合わないしねぇ」


 小ばかにして笑っている真子。


「ねぇ、そんな顔で良くここに来れるわよね? ってか、良く外を歩けるわね。私だったら、死んじゃうかもしれないわ」


 笑い出す真子。

 心優はギュッと拳を握り締めた。



「いい加減にしろ! 」

 怒りの声に驚いて真子は振り向いた。


 声の主は幸弥だった。


「先生。今日は、ここに来たんですか? 」

 色目を使ってすり寄る真子を、幸弥は突き放した。


「先生? 」

「悪いが、二度とここに来るのは止めてくれ。そして、本日で解雇する」

「え? なんで? 私が何をしたっていうの? 先生」


 幸弥は心優に歩み寄った。
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