365枚のラブレター

(歩side)

「歩!!」


2階の自分の部屋にいる俺を
階段下から瞳姉ちゃんが呼んだ



「なに?」



「今ね
 あんたにって女の子が
 チョコ持ってきたんだけど・・・」



俺は階段をガンガン降りた



「瞳さ 
 家にチョコを届けにくる子がいても
 もらうなって言ってあったじゃん」



「しょうがないじゃん!
 ムリヤリ渡されたんだから・・・」



毎年バレンタインには
家にまで女の子がピンポンピンポン来る



今年は誰も来なかったって
安心してたのに・・・



「歩、これどうする?」



「欲しければ、食べれば」



俺は無愛想な態度をとると
また階段を上がって
自分の部屋に戻ろうとすると



「やった~
 花村堂の苺大福じゃん!」



え・・・



きぬさんの店の・・・苺大福?



「瞳、待って!

 それ返して!」



「何よもう!

 それ渡してきた子の名前忘れたけど
 『ごめん』って伝えてって言ってたよ」



クララだ・・・



俺に渡そうと
家まで来てくれたんだ!!



俺は無意識に体が動き
我に返った時には
家を飛び出していた




俺は急いでクララを追いかけた



「クララ~」



「え・・・・歩君・・・?

 ごめんなさい・・・

 こんな時間に家まで押しかけて・・・

 ごめんなさい・・・

 公民館に行かないなんて言って・・・

 ごめんなさい・・・」



俺は
小さくなって震えながら泣いてるクララを
ギューっと抱きしめた



「クララは何にも悪くない」



「でも・・・」



「クララごめん

 俺、もっともっとクララと
 一緒にいたいって思ただけなんだ

 クララとの時間をなくしたくないって・・・

 クララ、傷つけてごめんな

 バイトの前は会えなくて大丈夫だから」



「え?・・・」



「その分、空いた時間見つけて
 クララと一緒にいるから」



「あゆむ・・・くん・・・」



「クララ、大好きだからな」



「私も、歩君が大好き」



俺はクララの涙を手で拭うと
見つめ合って一緒に微笑んだ


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