Sky (変更可能性アリ)
振り向けば彼女が自身の両手を握りしめながら真っ直ぐに俺を見る。

「助けてくださりありがとうございました…!あのまま居たら、私、今ごろどうなっていたことか…。命拾いしました。…これでまた自分の大切な時間を過ごすことができます!!」

そう言ってもう一度深々と頭を下げ、顔を上げると幸せそうに微笑んだ彼女。

"自分の大切な時間を過ごすことができる"、か。

…やっぱりいいなぁ。

「…無事でよかったよ」

そう言って彼女に向かって微笑み、今度こそ背を向けて来た道を引き返しながら歩き始める。

せっかく目的地付近まで来たけど、今日はもういいや。場所は確認出来たし、また明日改めて来よう。





ー[人間になりたい]。


それが俺の願いだ。

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