高校生マフィア

春樹

「皆、来てくれて有り難う」

この前の人だ
人の良さそうな、ホストの兄ちゃん

ドアから離れて、奥にある黒い椅子に座った
くるくる椅子を回しながら俺達を見て笑った

「皆、私服お洒落だねー。日本は色んなファッションがあるから俺も好きだよ」

…何て反応すりゃいいんだ?
「どーもっ♪」なんて言ったら
確実に雪姫の膝蹴りが鳩尾(みぞおち)にクリーンヒットする;

俺が黙り込んで考え込んでいると、クールに本を閉じた慧が口を開いて一言

「本題を早くお願いします」
「…あ、うん。ごめんね」
「私達が貴方達に協力しなくてはならない理由は」

雪姫も聞いた

「うん。そうだね。俺も全員集まったことだし、そろそろ教えようと思ってたんだ」

もう1周、椅子をくるりと回して、たん。と床に足を置いて立ち上がった
…何か、動作が子供みてぇ

「君達に、俺のファミリーの特別部隊に入って欲しいんだ」
「は…?」

つい、口に出ちまった
ファミリーって…
特別部隊って…何?
そんなん、慧からのメールにも雪姫からの電話にも出てなかったぞ

「生徒が1番、学校を知り尽くしいているからね」
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