一生一緒
「貴女が望むなら今からでも私たちと一緒に暮らさない?」真理亜
しかし私は直ぐに首を振った。
「待っててくれる人たちがいるから」
笑顔でそう言うと真理亜と剛が頷いた。
「俺は美幸ちゃんさえ良ければ君のお父さんから譲り受けた会社を君に返したいと思ってる。」
それに私は慌てて首を振った。
「いえ。それはもう私のものではありません!お父さんたちも私なんかより貴殿方に託していた方が安心すると思います」
そう言うと剛が静かに頷いた。
「…ありがとう。…実は君のお父さんの会社である柊沢財閥は……成人した棗に任せるつもりなんだ」
「…え…」
私は目を丸くした。
机の下で感じる棗の手の温もり。
「いや、今でも既に棗が柊沢財閥を仕切っているんだが名義はまだ俺なんだ。
だから俺にとって、俺たちにとって大切なものを息子である棗に託したいと思ってる。いいだろうか、美幸ちゃん」
そっと棗を見ると温かい眼差しが返ってきた。
私はぎゅと棗の手を握る。
自分の両親の会社を大好きな人が守ろうとしてくれている。
その事実がとても嬉しかった。
「お願いします。」
私は溢れる涙を拭って自然と笑顔になって言う。
しかし私は直ぐに首を振った。
「待っててくれる人たちがいるから」
笑顔でそう言うと真理亜と剛が頷いた。
「俺は美幸ちゃんさえ良ければ君のお父さんから譲り受けた会社を君に返したいと思ってる。」
それに私は慌てて首を振った。
「いえ。それはもう私のものではありません!お父さんたちも私なんかより貴殿方に託していた方が安心すると思います」
そう言うと剛が静かに頷いた。
「…ありがとう。…実は君のお父さんの会社である柊沢財閥は……成人した棗に任せるつもりなんだ」
「…え…」
私は目を丸くした。
机の下で感じる棗の手の温もり。
「いや、今でも既に棗が柊沢財閥を仕切っているんだが名義はまだ俺なんだ。
だから俺にとって、俺たちにとって大切なものを息子である棗に託したいと思ってる。いいだろうか、美幸ちゃん」
そっと棗を見ると温かい眼差しが返ってきた。
私はぎゅと棗の手を握る。
自分の両親の会社を大好きな人が守ろうとしてくれている。
その事実がとても嬉しかった。
「お願いします。」
私は溢れる涙を拭って自然と笑顔になって言う。