アラフォー×バツ1×IT社長と週末婚
少し年配の看護師さんが、私に笑顔を接してくれる。

「ああ……自分で、探してみますので。」

私はティッシュ配りの人を、スルーするみたいに、看護師さんの脇を抜けようとした。

「当院では、お一人お一人に、専任の看護師が付くようになっております。」

「えっ!!」

驚いて、息をゴクンと飲んだ私。


大丈夫かな。

五貴さんに、バレないかな。


「あの……患者さんのお見舞いにも?」

「はい。病室までご案内致します。」

そしてまた私に見せる、看護師スマイル。

待てよ。

自分で探すよりも、効率よかったりする?


「じゃあ、折橋空君の病室に……」

「折橋空様!?」

看護師さんは、恐ろしい物でも聞いたかのように、反りかえって驚いている。

「大変申し訳ございませんが、どのような関係筋の方ですか?」

「関係筋って……」

「幼稚園?塾?もしかして、マスコミの方ですか?」
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