アラフォー×バツ1×IT社長と週末婚
急に質問責めになって、今度は私の方が驚く。

「マスコミとかではなく……」

「では、雑誌の取材ですか?」

もはやその看護師さんは、私を完全に疑っていた。


「その患者様は、特別な方ですので、簡単にご案内する事はできません。」

「じゃあ、どのような人だったら、空君に会えるんですか!?」

イラっとした私は、看護師さんに詰め寄った。

「どのようなって……ご家族の方以外は、無理に決まってるでしょう!」

「私は、空君の新しいお母さんです!」

「えっ?」

ハッとして、私は口を右手で覆った。

勢いって、すごいなぁ。

でも、五貴さんの子供だもの。

間違ってはいないよね。

私は深呼吸を一度すると、手を下げた。


「空君の父親の折橋五貴の、再婚相手のつむぎと言います。」

「い、五貴様の?」

看護師さんは、やっぱり古株なのだろうか。

五貴さんの事を、よく知っているようだ。
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