アラフォー×バツ1×IT社長と週末婚
「元はと言えば、私が急いでいて、このお嬢さんにぶつかってしまったのが、いけなかったんです。私が責任を取ります。」

はぁぁぁぁ。

私の事を”お嬢さん”

そして男らしい、”責任を取ります”発言!

ああ、中身も私の好みで、鼻血が出そうになる。


「じゃあ、お願いしますよ。」

「はい。」

その紳士は、車の運転手さんに頭を下げた。

その様子を見て、私も慌てて一礼をする。


「さてと。病院へ行こうか。」

紳士にそう言われ、ドキッとする。

だけど、どこも怪我していないのに、なんだか厚かましい。

「ああ、いいです。どこも怪我してませんし。」

「さっきの運転手も言っていたでしょう。後で頭が痛いとか、腰が痛いとか、こう言う事故には多いんですよ?」

うわっ!恐ろしい。

でも、検査代は今の私にはない。


「あっ、じゃあ……後で私一人で行くんで。」

頭をちょっと下げて、立ち去ろうとした。
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