アラフォー×バツ1×IT社長と週末婚
カバンの中から財布を出し、中身を見て愕然とした。

残金、2,000円!?

た、足りない。

絶対足りない!!

ここ、ATMある!?


「気になさらないでください。元は、僕が悪いんです。僕に検査代を払わせて下さい。」

「折橋さん……」

ああ、いけないのに。

また胸が、キュンとなってしまった。

よく考えて私!

折橋さんみたいな、素敵な人。

きっと、私よりも素敵な女性がいるに、決まってるんだから。


でも、今の時間だけ。

折橋さんの、隣にいていいよね。


「じゃあ、お言葉に甘えて。」

「はい。」

私はロボットみたいに、カクカクしながら、折橋さんの隣に座った。

「あの……お仕事よかったんですか?」

「ああ……ちょうど、昼休憩を取っていたんです。少々遅くなっても、午後頑張ればいいので。」

私のせいで、仕事溜まっちゃうんだ。

「すみません。」

「いえ、大丈夫です。」
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