アラフォー×バツ1×IT社長と週末婚
まあ市来さんは、私が暗かろうか明るかろうが、関係ないと思うんだけどね。

「だったらせめて、水久保さんから言うまで待つとかさ。」

「ええ?そんな面倒くさい事、するの?こう言う場合、気を利かせて、逆に聞いちゃった方がいいのよ。」

「あなたね。それが気遣いだと思ったら、大間違いよ!」

二人の会話、私には丸聞こえだ。

こうなったら、もう白状するしかない。


「あの……」

私は、手を挙げた。

「はい、水久保さん。」

市来さんが、私を指さす。

「実は、来月いっぱいで契約終了みたいで……」

「うそっ!」

正社員になる柳井さんは、飛び上がる程驚いている。

「本当に~?」

正社員の話も、契約終了の話も来なかった市来さんは、他人事のようだ。

「はい。」

もう、笑うしかないとばかりに、私は二人に笑って見せた。
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