ポンコツ令嬢に転生したら、もふもふから王子のメシウマ嫁に任命されました
「そうそう。最近は、第三王子イクシオン様も、人気が急上昇なのよ。魔法省にお勤めだったのだけれど、今までほとんど公式の場に顔を見せないから、どんなお方かわからなかったの。でも、聖獣召喚に成功させてから、ちらほら顔を見せるようになって。美貌の王族の一員だから、もちろんお美しくて」

「聖獣って?」

「アステリア、食いつくのはそっちなの? っていうか、聖獣召喚のニュースを知らないって、どういうことなの?」

「聖獣召喚って、いつの話?」

「三日前よ」

「私、出発まで部屋に閉じ込められていたの。外の情報も、まったく入ってこなかったわ」

「アステリア、なんでそんな状況にいたの?」

「お父様の言う通りに、王都に行くのがイヤだったから」

「あなたね」

「今、反抗期なのよ、私は」

脱走を三回ほどしたけれど、アストライヤー家の金ぴか騎士達が部屋の周囲を四方八方塞いでいて、逃げることは不可能だった。
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