ポンコツ令嬢に転生したら、もふもふから王子のメシウマ嫁に任命されました
「おお、温かい。これは、そのまま食すのか?」

「がぶりと、噛みつくと?」

「はい、それが正解の食べ方です」

普段、パンをちぎり、料理はナイフとフォークで切り分けてから上品に食べる人達なので、かぶりつくのは抵抗があるのだろう。

そう思っていたが、王太子夫妻は躊躇することなく、豪快に肉まんにかぶりついていた。

「なんだ、これは! おいしすぎるぞ!」

「ええ、本当に!」

あっという間にペロリと平らげ、二つ目を所望される。お腹が空いていたのだろうか。二つ目もすぐに食べてしまった。三つ目を食べる前に、外套を脱いでいた。ショウガが入っているので、体が温まってきたのかもしれない。
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