ポンコツ令嬢に転生したら、もふもふから王子のメシウマ嫁に任命されました
「亀のことはいいから、食事にしましょう?」

「おい、アステリア。“たまてばこ”の説明はどうした?」

めんどくさいが、ざっくり説明してあげることにした。

「……亀を助けた浦島太郎は、海中の竜宮城に招かれるの」

「海中に城が建っているだと? どこの職人に頼めば、そのような城が造れる? 具体的に、どういう技術を使っているのだろうか?」

「竜宮城は、魚達がせっせと魔法の力で造ったのよ。こういう昔話はね、細かいことを気にしたら負けなのよ。続きを話すわ。亀に乗って竜宮城へ向かった浦島太郎は――」

「人が、亀に乗って海中を移動するだと? 呼吸はどうしている?」

「何か、結界みたいなのが、張ってあるのよ」

「結界を使えるのならば、なぜ“かめ”とやらは、いじめられている時に結界を発動させない?」

またまた、イクシオン殿下は物語の穴を的確に突いてくる。悔しく思いつつも、適当に説明しておいた。

「海の中限定で使えるのよ」

「なるほど」

「続きを、話してもいい?」

「ああ」

「竜宮城にたどり着いた浦島太郎は、美しい乙姫に出迎えられ、おもてなしを受けるの。見たことがないほどのごちそうが並べられていて、浦島太郎は大感激」

「海の中で、どのようにしてごちそうを並べる? そして、どうやって海中で食事をするというのだ?」

「それは――」
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