ポンコツ令嬢に転生したら、もふもふから王子のメシウマ嫁に任命されました
一か月後――イクシオン殿下が私とリュカオンを迎えにくる。

王都から支援団体が派遣され、村の復興もずいぶん進んだ。

食堂も、今は主力となって作る人達がいて、私がここにいる必要はなくなりつつあったのだ。

食堂の裏口から外に出て、イクシオン殿下と共に復興しかけた村を見る。

皆、生き生きとした表情で働いていた。無残に荒れ果てた土地は、再生しつつある。もう、嘆きはどこからも聞こえてこない。

「アステリア、ご苦労だった」

「イクシオン殿下も、いろいろ大変だったでしょう?」

「そなたの苦労に比べたら、なんてことはない。心から、感謝する」

イクシオン殿下は私の腕を引き寄せ、ぎゅっと抱きしめる。

「王都に、私達の宮殿に、帰ろう」

いろいろあってイクシオン殿下の婚約者になった。最初は「最悪」の一言だったが、しだいに彼を支えたいと思うようになる。

今は、結婚してやってもいいかな、と思うようになった。

私も大人になったものだ。
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