ポンコツ令嬢に転生したら、もふもふから王子のメシウマ嫁に任命されました
驚くべきことに、イクシオン殿下はお披露目の場で、私を婚約者だと紹介したのだ。

突然すぎて、混乱状態となる。

宮殿に戻った私は、即座にイクシオン殿下に抗議した。「なんてことを言いやがりますのか!?」と。 

イクシオン殿下は今回の舞踏会で、婚約者を指名するように命じられていたらしい。けれど、決めるのは面倒だし、だからと言って周囲の者が決めた女性とは結婚したくない。そんな中で、聖獣の乙女として選ばれた私は、風避けとして都合がいい存在だったようだ。私を仮の婚約者として立てておいたら、結婚についてうるさく言わないだろう。そういう目論見(もくろみ)があったらしい。

昨日は呆れて、言葉もでなかった。今日は、きちんと抗議しなければ。
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