漫才コンビは不成立?~高1コンビ編~
「ちょっと、あたし達初対面だよね?!」
「なんで疑問系なんだよ!お前みたいな奴、一回会ってたら忘れねーよ!」
「なにそれ、告白?!やだ!軽!」
「は?!どーやったら、そんな解釈の仕方になるんだよ?!」
初対面にも関わらず、壮絶なバトルを繰り広げていたあたし達。
いつまでも続くわけじゃなかった。
「入学式早々、随分と仲のいいコンビだな?」
「「…………」」
睨み合うあたしと奴に覆い被さる黒い影。
そして二人同時に顔をあげる。
「入学おめでとう。お二人さん」
「…それはどーも」
「…あざーっス」
こちらは、先生様でいらっしゃいますか?
額を汗が、滝のように流れ落ちていく。
「さぁ、お邪魔にならないとこに行こうか?」
ニンマリと笑う先生と思われる人は、あたしとアイツの首根っこを掴み、体育館を出た。