明日は明日の恋をする
火照った顔を何とか治め、エプロンを脱ぎ進藤さんと高瀬さんのいるテーブルへ行き椅子に座る。

「じゃあ頂きます。」

高瀬さんの一声でみんな手を合わせて食べ始める。

「凄く美味しい。料理上手だね、水沢さん。」

「お口に合って良かったです。」

美味しいと言ってもらえてひとまず安心した。進藤さんも黙々と食べている。

「ケイスケはいつも美味しいご飯食べれていいなぁ。」

「彼女に作ってもらえばいいだろう。」

「うわっ…ねぇ聞いた?水沢さん。俺に彼女いないの知ってて嫌味だよね~。」

「じゃあさっさと彼女作れよ。」

「じゃあ可愛い子、紹介しろよ。」

こうやって2人のやりとりを聞いていると、社長と秘書というより友達同士の会話だなと思い、私はクスッと笑ってしまった。

「そういや、有栖川のお嬢様とは縁談の話進んだのか?」

「有栖川って…あのよくテレビや雑誌に出ている有栖川財閥の?」

知っている名前だったので思わず話に入ってしまった。

「有名だよね。その有栖川財閥の一人娘のお嬢様がケイスケの婚約者なんだ。凄いよなぁ。」

「ナオト、お前は本当に口の軽い奴だな。」

「でも仕事ではきちんとしてるだろ。…で、どうなんだよ?」

「別に。昨日もただ食事しただけだし。」

「進展なし?つまんねぇの。」

パスタをもぐもぐしながら、高瀬さんはつまらなさそうな顔つきをする。
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